不定期発行
10月07日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


安価なパイプたばこ

現在「英国タバコ」を題材にしてティスティングノートを書いております。
しかし、私の本質は「悪食の安月給スモーカー」、まじめなタバコばかり吸っていては少々息が詰まると言うもの。
そんな折り、新しいタバコが発売された。
その名前はコルツ。
ドライシガーでは良く目にする名前である。
ドライシガー、これは高価なプレミアムシガーとは違い、そこそこお値打ちな価格の葉巻である。
もちろん葉巻のコルツシリーズも、リーズナブルな価格帯だ。
話は変わるが、いよいよ恐れていたタバコの値上げが来た。
街の自販機の価格は変わり、禁煙を煽るアイテムがコンビニ等を賑わしている。
まったく、迷惑な話である。
10月のタバコの値上げを迎えた2010年、パイプスモーカーのせめてもの抵抗と言う訳で、今回は安価なタバコに着目してみた。
まあ、ティスティングノートでは、恒例行事となっている話題ではある。
お高く止まっているタバコを、紳士ぜんとして吸うのも良いが、それなりに旨い安タバコを見つけて、手頃にあげるのもパイプスモーカーの楽しみの一つである。

さて、前置きはこの程度として、肝心の価格に話題を移そう。
そう言えば、前回取り上げたのは「キャプテン・ベスター」シリーズ。
通常のパイプ喫煙(口腔喫煙)にも、肺喫煙にも適したドイツタバコであった。
メーカーは「落ち着いた味わいのブラックキャベンディッシュ」が特徴の、フォン・アイケン。
しかし当時700円台だった価格も、現在は800円と少々高めになってしまった。
これに対し今回の新商品コルツ、720円と求め安い価格で頑張っている。
もっともタバコの量は40gとやや少な目ではあるが、試し買いをするスモーカーにとって800円を切る価格は嬉しい。

次に、作られているのはどこなのか(これはティスティングのあたりを付けるのに重要な事項である)。
パウチを確認すると「スカンジナビアン・タバコ・グループ」の文字。
どうやらスカンジナビア半島付近にあるメーカーのようだ。
古典的なヨーロピアンタバコの分類、「オリエンタル・ダッチ」と「ダニッシュ・スカンジナビアン」は、ここから来ているのだろう。
肝心のタバコの出自であるが、地理的に見ると、近頃元気の良いデンマーク系のタバコを想定していればよさそうだ。
そう言えばデンマークタバコの雄マックバレンにも、格安タバコがあった。
銘柄はセブンズ・シー。
七つの海をイメージしたタバコで、価格はなんと690円と、700円の大台を割り込んでいる。
これも量は40gであるが、試し吸いには何の問題もない。
どうやら近年のタバコ増税(値上げ)ブームに対応する為、タバコメーカーは「価格を押さえる目的」の、減量アイテムを増やして行く戦略に出ているようだ。

そんな訳で、英国タバコのティスティングの途中ではあるが、タバコの値上げの前後は、格安タバコ5品(コルツ×2、セブンズ・シー×3)をアップして行こうと考えている。
このアイテムであれば、たとえ値上がりしても1000円を越える価格にはならないだろう。
しかもわかり易い味わいのタバコばかりが揃っている。
安月給スモーカーばかりか、これからパイプを始めようと考えているスモーカーにも、取っつき易いタバコとなっている。
まあ、英国タバコばかりティスティングして来て少々しんどくなり、着香物に浮気をしたくなったと言うのが実情ではあるが、これが安月給スモーカーのお国に対するささやかな抵抗といった辺りで、手を打ってもらえると幸甚であります。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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