不定期発行
11月15日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


ガウィス・ホガース

湖水地方(こすいちほう、Lake District)は、イングランドの北西部、ウェストモーランド・カンバーランド・ランカシャー地方にまたがる地域。
国定公園に指定。渓谷沿いに16の大きな湖と無数の小さな湖が連なり、古くからリゾート地として知られている。
ピーター・ラビットシリーズや、アーサー・ランサムの作品の舞台としても知られる。
非常に風光明媚な場所であり、イギリスの老舗タバコ製造会社の、伝統を受け継ぐ作業と、湖水地方の風景とが良くマッチしている。
まずはガウィス・ホガースのアウトラインを知る為に地理的な情報を集めてみた。
さらに言及すると、英国タバコ会社3社の中心となるサミュエル・ガーウィスも、この湖水地方に存在する。
英国タバコ3社を色々吸ってみて思った事だが、ガウィス・ホガースとサミュエル・ガーウィスは姉妹会社であり、立地条件も似通っている為かベースタバコが良く似ている。
それに比べジャージ島のジャーマイン、湖水地方の2社に比べ系統の違いを感じる。

前置きがかなり長くなったので、そろそろガウィス・ホガースタバコの特徴へと行こうと思ったが、その着香の多さが祟ってか、カタログに記載されているブレンド構成の情報が極端に少ない。
ここは一つ、海外のタバコレビューの力を借りる事にした。
サイトをのぞいて最初に驚くのがそのブレンド数の多さだ。
試しにイギリスのタバコメーカー3社のブレンド数を比較してみよう。
まずは、最初にティスティングしたジャーマインが13銘柄。
カタログに記載されているブレンドと、マンスリータバコで紹介されたブレンドでほぼ全てである。
次がサミュエル・ガーウィス52銘柄、さすがに大御所としての貫禄である。
その構成についての言及はサミュエル・ガーウィスの章に護る事ととして、最後のガウィス・ホガースであるが、その銘柄数は55、本家(サミュエル・ガーウィス)の数を凌駕している。
それに比べ、カタログで紹介されているのはたかだか8銘柄である、タバコの全貌を把握するにはいささか不充分ではないかとの危惧から、レビューの検証を開始する。

しかし様々なタバコがある。
ケンダル表記、バルカン表記のブレンドは勿論、多数のツィスト表記の銘柄まで見つかった。
本家のお家芸がロープタバコである、興味深々でレビューを開いて見た。
「なんだ、そう言う事か」
ツィストタバコの正体はチューイングタバコだった。
そう言えばカタログに、サミュエル・ガーウィスから分かれ、スナッフ、チューイングタバコの製造会社として設立されたと書かれている。
その本家も、その創業はスナッフの機械導入だった。
こう見て行くと、サミュエル・ガーウィスとガウィス・ホガースにはかなりの共通点がある。
と言うよりサミュエル・ガーウィスがパイプタバコを受け持ち、ガウィス・ホガースがチューイングタバコとスナッフを受け持つ姉妹会社の位置づけである。

しかし、ここで問題になるのがパイプタバコ。
ガウィス・ホガースはドイツタバコとの技術提携に加え、パイプタバコ参入が3社の中では最も新しい。
すなわち新参者であると言う事だが、後発業者としての弱味を克服する為か、パイプタバコに様々な工夫をしている。
着香を中心に、複雑なアレンジを加えているところがまず一つ。
これは本家から受け継いだ、しっかりとした味わいのベースタバコに対応する為のものだろう。
さらに、ガウィス・ホガースは、このベースタバコにまで一捻りしている。
ティスティングの流れから、一番最初に試したのはブロークン・スコティッシュ・ケーキだった訳だが、カタログのブレンド構成に「ブラジリアンリーフ」の記載があった。
ティスティングを始めて結構たつが、ブラジリアン・リーフは初お目見えだと思うので、このタバコについて少し触れてみよう。

ブラジルのタバコ、パイプスモーカーにとって、たぶんシガレット・スモーカーも同様だろうが、中々お目に掛かれないと思う。
私のそこそこは長いパイプスモークの記憶でも、ブラジリアン・リーフが使われているパイプタバコは、現在輸入されていないネプチューンぐらいしか思いつかない。
確か、なかなかコクのある味わいだったと思うが、悪く表現すれば雑味(若干の塩気もあった様な)が感じられるタバコだった記憶がある。
もっとも、シガーには結構使われているが、その味わいは結構強く癖のあるものである。
シガーと言えばハバナの名前で親しまれているキューバ葉巻が最高とされているが、なかなか高価な為、ドミニカ・ホンジュラス・フィリピンなどの比較的お値打ちなシガーも人気がある。
これらのお値打ちシガーで、味わいのアクセントとして用いられているのが、ブラジル、メキシコなどの南米系のタバコである。(注:あくまでもこれらは私の独断と偏見による)
味わいはティスティーと言うかアシーと言うか、シッカリ味わいで臭い系のシガーではあるが、やや下品だと独断と偏見で思っている。
話がやや脱線したので話題を戻すが、ガウィス・ホガースのベースタバコに使用されているブラジリアン・リーフ、ジャーマインのメリーランドのキャベンディッシュにならび、注目のタバコである事は間違いない。
さて、ガウィス・ホガースのプロデュースするブレンドに、どの様な影響を与えるか楽しみなところではある。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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