不定期発行
7月21日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


キングチャールズ
原産国 イギリス(ジャージ島)
タイプ ラタキアブレンド
内容量  50g
価格  1,650円
形態  角缶
さて、ジャーマインの最後になったキングチャールズであるが、結論から書くとジャーマインの中では、最も「バルカンスタイル」に近い味わいである。
最初「1820」と香を比べた時、ラタキア配合率は、キングチャールズの方が高いのではないかと感じたくらいだ。(実際の配合率は下記の通り)
これはあくまでも、私が持っているラタキアの記憶、その琴線に触れたと言う事であるので、誰もがそう感じるかは、保証の限りではない。
と、しょっぱなからの言い訳はこの程度にして話を先にすすめよう。

さて、肝心なラタキアの配合率であるが、「1820」が25%、キングチャールズが10%となっている。
ラタキアの配合率だけを見ると、こちらの方が圧倒的に少ない。
にもかかわらずキングチャールズのティンノートに、ラタキアブレンドらしい際だちを感じた。
この感想は、ブレンド内容を確認した後も変わってはいない。

次にブレンド内容の確認であるが、使われているタバコの種類は「1820」と同じである。
熱風乾燥のヴァージニアに、ラタキアとオリエント、そして顔付きデザイン缶シリーズの特徴ブラックキャベンディッシュとカタログに明記されている。
しかし、ティンノートから感じられるのは、ヘイタイプの干し草様の香とラタキアの独特な薫香の際立ちである。
ここでブレンド比率を確かめる為、タバコ葉そのものを確認する。
「1820」に比べ黒褐色タバコの配合がずいぶんと少ない。
これから考えるにラタキアの配合10%は間違いないだろう。
また、香・味わい・見た目から判断するとブラックキャベンディッシュの配合率も少なそうだ。
そして最後に喫煙時の口当りを確認する。
かなりなめらかな煙である。
ラタキアとオリエントが、やや粗目の煙である事を考慮すると、オリエントの配合率も決して高くはなさそうだ。
結論としてこのキングチャールズ、ヴァージニア比率の高いイングリッシュミクスチャーと言えそうだ。

ところで、このキングチャールズ。
私的にはバルカンスタイルに分類できる味わいだと思うが、ディリースモークを信条とするジャーマインにとっては、やや異質な存在であると感じる。
どのタバコも中庸路線をとるジャーマインにおいて、ラタキアの高域の味わい(正露丸と称される線の細い薫香)が前面に出て来るブレンドは、おおよそ考えられないタバコだと思えるからである。
とは言え、キングチャールズに配合されているラタキアは10%。
タバコ全体(香りを中心にして)から受けるラタキーな印象に比べ、喫煙時の味わいはおとなし目で上品だ。
煙の口当たりも滑らかで喫煙もスムーズ、吸い易いラタキアブレンドである。

さて、ここで話題の中心になっているバルカンスタイル。
これに関してはガウィスホガースに入る前に触れるとして、総評を持って締める事にしよう。
まずキングチャールズを吸ってみて驚いた事は、ラタキアの配合率10%で、よくこの味わいに仕上げたと言う事だ。
第2に感じたのは、やはり顔付きデザイン缶のタバコは、「イギリス向けに開発されたタバコ」だと言う推論。
こんなキングチャールズである、バルカンスタイルのタバコをディリーに吸いたいスモーカーや、ラタキアタバコ初心者に向いたタバコではないだろうか。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
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