不定期発行
12月05日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


オリジナルラタキアミクスチャー

原産国 イギリス(ジャージ島)
タイプ ラタキアブレンド
内容量  50g
価格  1,650円
形態  角缶
 
英国タバコ3社(サミュエル・ガース、ジャーマイン、ガウィス・ボガード)のベーシックラタキアの中では、最もラタキアの配合が少ないミクスチャーに感じる。
さっそく香の確認だが、ロイヤル・ジャージシリーズのベースとなっているタバコの香が感じられる。
そこに、控えめなラタキアの香り。
ジャーマインの特徴である「一つのタバコが突出する事のないブレンド」と言う姿勢は一貫している。
カタログのレシピには、ヴァージニア、メリーランド、オリエント(トルコ・ギリシャ)、最上級のラタキアとなっている。
メリーランドにジャーマインの特徴は出ているものの、いたって古典的なブレンドである。
結果として、それぞれのタバコが、互いに主張しながら、協調しあっている配合になっている様だ。
ロイヤル・ジャージの特徴が、メリーランドの淡白で繊細な甘さである。
ラタキアの味わいも線の細いものである事を考えると、このオリジナル・ラタキア・ミクスチャー、「ブレンドされたタバコの味わいそれぞれが、繊細に立つブレンド」だと想像出来る。
同じジャーマインのラタキアフレイクに比べても、その香は甘く線が細く感じられる。
ジャーマインのフレイクシリーズが、タバコ感やコクを主体としたタバコであるとしたら、このロイヤル・ジャージシリーズは一貫として、繊細な甘さを求めたタバコであると感じる。

その証拠と言っては何だが、このオリジナル・ラタキア・ミクスチャー、ラタキア感が突出する手前で押えられている。
オリエントの配合もそれほど多い感じは受けないし、オリエントも線の細いターキッシュ(トルコ産のオリエント)が使われている。
その結果、ヴァージニアとラタキアの甘さを、互いに協調し補完しあうタバコに仕上げられていると感じる。
しかしこのタバコは「ラタキアミクスチャー」である。
喫煙序盤や、雑な喫煙をすると、ラタキア特有の粉っぽさや、嫌味な部分が出てくる事は否めな。
しかし、ユックリ丁寧に吸っていると「ペリック・ミクスチャー」同様、次第にラタキア香は影を潜めて行く。
たぶん、臭覚の慣れと、喫煙の経過における「タバコそのものの味わい」の増幅が原因なのだろうが、最終的にこのオリジナル・ラタキア・ミクスチャー、ラタキアがメリーランドのキャベンディッシュ的な甘み(淡白なシロップ)を強調する方向に姿を変える様だ。
またこれが、一風変わった「コクのある甘味」を演出している。
一言で表現すれば、ジャーマインがプロデュースする、ディリースモーク用のラタキアブレンドといったところか。
まあ、とにもかくにも、ジャーマインのロイヤル・ジャージシリーズ、このラインアップの特徴にそって設計された、タバコである事は間違い無さそうである。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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