不定期発行
10月23日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


ラタキアブレンド

さて、いよいよ英国タバコの最大の特徴とも言えるラタキアブレンドに着手する訳だが、いったい何処から攻めて良いものやら、思案が尽き難いところである。

その思案が尽きかねる原因は幾つかあり、一つ目がラタキアである。
パイプタバコの中で、一つのカテゴリーを築く程、強烈な個性を持ったタバコである。
気楽な気持ちでテイスティングなんぞした日には、全て「ラタキア味です」で、終ってしまう恐れがある。
簡単に言えば、個性の強いラタキアタバコは、隠し味程度に使っても隠せ無い。
どうしても目立ってしまうタバコだと感じる。
しかも、ややっこしい事にオリエントと同系統の原料タバコであり、相互補完がし易くなっている。
オリエント、言うまでもなくラヤキアブレンドには欠かす事のできないファクターである。
ここに二つ目の原因が出て来る。
すなわちブレンドの傾向である。
ラタキアブレンドの原則は、ヴァージニア & ラタキア & オリエント。
ただでさえ個性の強いラタキアが、相互補完するオリエントと組み合わされたブレンド、これがラタキアブレンドの骨格であり、数多あるラタキアブレンドは、ほぼ全て同じ構成となっている。
そんなラタキアブレンドを単体でティスティングした場合、全て同じ感想になりかねない、困った事態である。

こんなティスティング事情を打開する為、まずは3社のベースタバコである「ヴァージニブレンド」の傾向を土台にして、テイスティングを積み上げて行く事にした。
これであれば、ジャーマインのティスティングで、あらかたの予測はついているので、ティスティングも進め易い。

次に、3社のラタキアブレンドの中から、最もベーシックだと思われるブレンドを選び出し比較検討する事にした。

ジャーマインからは、オリジナルラタキアミクスチャー。
ガウィス・ボガードからは、バルカンミクスチャー(これしか無いのだから、当然と言えば当然なのだが・・・汗;;)
最後にサミュエル・ガースからは2銘柄。
一つ目は、カタログに「古くからある伝統的なイギリスのオリエンタルブレンド」と紹介されているスキッフミクスチャー。
いま一つは、ブラウンフレイクとラタキアを50:50でブレンドしているコモンウェルズ。
これなんぞは、始めから正体(ブレンドの詳細)が割れていて、サミュエル・ガースのベースタバコとラタキアの相性を探るにも、ヘイタイプのタバコとラタキアとの相性を見るにも持ってこいのタバコである、まさに一石二鳥。

取り敢えず現時点としては、以上の段取りで、英国タバコに肉薄して行く所存であります。

まあ、その辺りまで押さえていれば、ラタキアブレンドの骨格3大タバコ(ヴァージニア・オリエント・ラタキア)の構成比率、さらにそれ以外の付加要素(キャベンディッシュやバーレー等)を随時検討すればティスティングの全体像は見えてくるだろう。

またまた前振りが冗長になったが、ここまでテイスティング方法の説明(言い訳ともとれるが)しておけば大丈夫。
早速本題のティスティングに入って行こう。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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