不定期発行
7月17日号

原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主


ミディアムフレイク
原産国 イギリス(ジャージ島)
タイプ ヴァージニアブレンド
内容量  50g
価格  1650円
形態  角缶
ジャーマインのフレイクもの第二段、喫煙当初から楽しみにしていたタバコだ。
しかしブラウンフレイクのテイスティングの次に吸った為、その期待を大きく裏切ったタバコでもある。
同じフレイクタバコで名前がミディアムである。
従ってそのネーミングから、ブラウンフレイクと同系統の無着香タバコで、喫味がやや軽い方向、もしくは重くコッテリした方向にブレンドされていると読んでいた。
タバコの見た目も、太めでやや色の暗いブラウン・フレイクと言って差し支え無い。
しかしその香は想像とは全く異なっていた。
ミディアムフレイクの香、一言で表現すると紅茶。
アールグレイを思わせる様な爽やかな甘さを持つ香である。(私は紅茶についてほとんど知識がないので、アールグレイはただの恰好付けである)
この香、ピーターソンのシャーロックホームズと良く似ている。
と言うか、シャーロックホームズ自体が「19世紀後半のイギリスで好まれていたタバコ」がコンセプトである。
このタバコが原型となったと考えても可笑しくは無い、確かイギリスが紅茶の文化だったと何処かの本で読んだ記憶がある。
紅茶好きのイギリス人が喜んで吸ったタバコ、そんな情景が浮かんで来る。
しかしこの香と味わい、何によって演出されているのかこれがまた難問である。

このミディアムフレイクのブレンドに言及する前に、一つネタバレを披露しなければならない。
実を言うと、ミディアムフレイクのティスティングを先に持って来てはいるが、ブレンドの内容・その狙いに対し、当たりを付けたのはプラムケークの方が先なのである。
そのプラムケークから先に当たりを付けて行った理由であるが、カタログにブレンド内容が一切記載されていなかった所にある。
それに引き替えミディアムフレイクには具体的なブレンド内容の記載がある。
まあ本音を言ってしまえば、プラムケークのテイスティングに対し、やや危機感を持っていたと言うところだ。

そんな経緯もあったのだが、何とかプラムケークのブレンド内容に当たりをつけた。(これの詳細に関しては後述に譲る)
そこで「プラムケークと、ミディアムフレイクの味わいの違いの要因検証」を、「自分が予測しているプラムケークのブレンド内容と、カタログに記載されているミディアムフレイクのブレンド内容」を比較する形で行なった。
すなわち両者のブレンドの差異が、味わいの演出のバリエーションを出していると考えたのである。
結果、ブレンド内容に明らかな差異を見つけた。
それは「レッド・ヴァージニア」
ん〜 ・・・ 確かに味わいからすると考えられるブレンドだ。
私は紅茶様の香が、ゴールデンヴァージニアの蜂蜜様の甘さを押え、ヘイタイプの味わいを強調する事によって演出されていると踏んでいたが、その役割をしているのがレッド・ヴァージニアではないか、この様な考えに至った。

従ってこのタバコの味わいであるが、紅茶を感じさせる分かり易い香に、ジャーマイン独特(多分メリーランドのキャベンディッシュ)の、ほのかなシロップの様な甘味がマッチし、実にバランスの良いブレンドとなっている。
もう少しゴールデンヴァージニアよりにブレンドしたら、レモネードになってしまうところを(実際コールハスの66はそれに近い味わいだ)、その一歩手前で落ち着いた感じにまとめている。
また、煙の刺激も穏やかで、人工的な香料の厭味な感じもなく、口当りもマイルドである。
しかもタバコとしては決して重くはない。
実にディリースモークに適したタバコだと思う。

テイスティングノートでは、皆様のテイティング感想も掲載させて頂く予定です。
一銘柄ごとUP後に、当方までMailにてお寄せ下さい。
なお、不適当と思われるものは掲載をお断りする場合も御座いますので、予めご了承下さい。
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