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不定期発行
12月26日号 |
原作 ルイ・ロペス
作画&管理 店主 |
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英国タバコ
第三部 英国タバコに対する一パイプスモーカーの仮説 |
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さて英国タバコのプロローグも第3部となった訳だが、ここで一パイプスモーカーの立場から、英国タバコにまつわる仮説を書いてプロローグの最後としようと思う。
ただし、ここから先は単なる愛好家の独り言である、眉にツバでも付けて読んでほしい。
早速だが、英国タバコ第二部において、その最大の特徴を「ヘイタイプのヴァージニア」と仮定した。
これは、ヴァージニアタバコを中心にしてティスティングした結果であるが、実はそれに合わせてラタキア物も、少々つまみ喰いをしているのが実態である。
そんな時に気付いた事柄が、「ヘイタイプのヴァージニアは、ラタキアと相性が良いのではないか?」と言う仮説である。
あの英国老舗タバコメーカーのラタキアブレンドに見られる独特の味わい、これはヘイタイプのヴァージニアを土台に組み立てた、ベースタバコから来ているのではないか。
また逆に見れば、英国においてラタキアブレンドが発展した理由が、香料規制のみではなく、ヘイタイプを中心にして発達したタバコと、ラタキアブレンドの相性の良さが、その一因になっているのではないか、こんな風に感じている。
これは、ラタキアブレンドのテイスティングと共に検証して行こうと考えている。
と、ここまでは1パイプスモーカーの仮説(仮説はあくまでも副題であり、実は「1パイプスモーカーの妄想」が本題である)の前段に過ぎない。
じつは、さらに妄想電波炸裂級の仮説を提示するので、珍しい物を見物するつもりで読んでほしい。
この第三部の核となる妄想電波級の仮説、どこから書いて行こうか迷うところではあるが、ズバリ結論から提示する事に決めた。
早速その結論の骨子であるが、まず前提の仮説として、「英国タバコを手本としてヨーロッパにタバコが広まって行った」を持って来たい。
その前提に立った上で、一パイプスモーカーの妄想を披瀝する訳であるが、それは「英国タバコが、どの様な系譜でヨーロッパに伝播して行ったか」である。
「また随分と大上段に構えた仮説だな」と思う方も多いだろうが、所詮はフィクションである、何の問題も無い。(本当にこれで良いのだろうか・・・・・・)
それはさて置き、この妄想を思いついた切っ掛けであるが、英国タバコ3社のヴァージニアブレンドを、しょっ鼻にテイスティングした事に起因する。
さらにコアな部分に踏み込んで説明すると、ズバリッ!!「ゴールデンヴァージニアを使用しているか、していないか」になる。
これはあくまでも現時点での、英国タバコに関する感想であるが、サミュエルガースとジャーマインは、ゴールデンヴァージニアを使っていないのではないか。
もっともこの場合のゴールデンヴァージニアは、明るく艶のある黄色で、蜂蜜様のややトゲのある甘さを持つ物である。(ゴールデンヴァージニアについて詳しくは知らないが、意外と曲者である)
このタイプのヴァージニアはドイツ物で良くお目に掛かるが、実はこの手のヴァージニア、ガウィスボガードのスコティッシュケーキには使用されていると感じる。
ガウィスボガード、カタログにポッシェル社との資本提携の情報が載っているのが印象的である。
又もう一つの例を挙げると、ドイツ製造の頃のダンヒルライトフレイク、このタバコの特徴である「派手でややクドイとさえ感じるヴァージニアの甘味」と、ガウィスボガードのスコティッシュケーキの味わい・香りが良く似ている、この事もその根拠と見れるのではないか。
そして、極最近のダンヒル・ライトフレイクであるが、癖のある蜂蜜様の甘さが弱くなり、ライトであっさり目の味わいになっているが、どうやら製造がデンマークに移った様である。
そこで次にデンマークタバコに注目してみるが、デンマークタバコのベースにある物、これについて検証してみよう。
上記に条件に適したタバコ、例えて言えばジンバブエのヴァージニア使用「ラールセン フレイクカット」がある。
このタバコに関する感想は、微着香ながら意外とサッパリした味わいのアフリカンタバコ。
すなわち「ヘイタイプ」なヴァージニアを基本とするタバコだと思っている。
実は、この辺りの「ベースタバコの特徴」については、マックバレンでもオーリックでも同じだと感じている。
そう考えてみれば、デンマーク製造のヴァージニアブレンドの特徴(甘味・酸味が弱く、やや水っぽく感じる)が、「ヘイタイプのアフリカンヴァージニアを基本に組み立てられたベースタバコ」に起因しているのではないか、とも考えられる。
こう見て来ると、デンマークタバコの系譜はサミュエルガースから、ドイツタバコの系譜はガウィスボガードからと類推するのも面白い。
ここで残ったのがジャージー島製造のジャーマインであるが、「ドイツへの技術流出」の観点から見ると、ミクスチャー7の存在が気掛かりである。
これは、ジャーマイン独特の醗酵、熟成プログラムでドイツ製造(プランタ社)されたタバコである。
これは、ドイツタバコのもう一つの系譜を示唆するものとなると思うが、ジャーマインについてはさらに気掛かりな点がある。
それは、ジャーマインの「プラムケーキ」や「ミディアムフレイク」の味わいである。
この2品のタバコ、私がティスティグする限りにおいては、ピーターソンのシャーロックホームズの味わいに近く、その原型になったタバコではないかと思われる。
さらにジャーマインには甘味・酸味を補強する為のメリーランドのキャベンディッシュが存在しているが、どうもこのタバコ「ドイツ物のゴールデンヴァージニア」の原型になったタバコではないか。
また、「インドのマイソール」をベースにしたブレンドの基になったのではないか??と睨んでいる。
それらから類推するに、ジャーマインタバコは、アイルランドやスコットランド等の「イギリス周辺国」と、ドイツの一部へ伝播して行った、こんな系譜となっているのではないかと考えている。
少々話しが込み入って来たところで、そろそろ紙面も詰まって来た事ですし、ここから先はティスティング本編に場所を移す事とし、1パイプスモーカーによる「ご愛嬌的妄想3部作」、以上で終りにしたいと思います。 |
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