第二章 |
4.タバコの栄枯盛衰 |
さてタバコの栄枯盛衰を理解する上で、外すことの出来ない事から書いて行こう。 |
通説によるとシガレットが誕生したのは、近代史上希にみる大規模な戦闘と言われている、クリミア戦争の時代となっている。 |
産業革命にヨーローッパに広がる戦火、ゆっくりと時間を掛けて喫煙を楽しむ事もままならない時代の到来である。 こんな物騒で、せせこましい時代だ、それまで長い時間を掛けて育まれて来た、喫煙の文化も変貌する事となった。 そこで登場したのがシガレット(紙巻きタバコ)。 吸うための儀式を必要とせず楽しめる喫煙だ。 しかもまとまった時間やら、それ相応のシチュエーションやらが必要なシガー(葉巻)やパイプとは違い、シガレットは極短い時間で手軽に、それこそ火さえあれば何処でも楽しむ事ができる。 しかも葉巻やパイプに比べ、見た目がエレガントだ。 まさに忙しい現代に相応しい喫煙の形として、シガレットが歴史の舞台に登場したのだった。 |
ただし欠点もあった。 (注) 「ガルブ」が、肺喫煙を指すのか、煙の嚥下(食道を通し胃袋に飲み込む事)を表すのかは検証していない。 これを読んだ当時「たかが肺喫煙、これのどこが喫煙技術なのだろうか」と違和感を感じた。 (注)もっともこの喫煙はあくまでも煙を伴うもののみであり、スナッフ(嗅ぎタバコ)やチューイングタバコ(噛みタバコ)は対象としない。 |
しかし、産業革命や戦争などにより時代が騒がしくなると共に、短時間で手っ取り早く喫煙できるシガレットが登場する事になる。 ただし、前述の通りシガレットは時間・量ともにふかすだけの喫煙では満足しにくいものであり、手っ取り早くニコチンを摂取できる喫煙法として肺喫煙が一般的なものとなって行った。 手軽に扱え、仕事や作業中などの一服に役立ち、大量に消費可能なタバコ「シガレット」。 さらに、その構造故に大量生産が可能であり、まさに時代と商品と人が見事に合わさる事で、異常とも言える喫煙者優遇社会は形成されて行った。 結果、「喫煙がより一般化した時代」ともなった。 ただしその裏で、手間も時間も掛かるシガーやパイプによる喫煙は減少して行く事となったようだ。 |
紙面が詰まって来たので結論を急ぐが、以上の様に近代から現代に掛けての、喫煙の栄枯盛衰を振り返ってみると、喫煙そのものがシガレットに躍らされてきた感がある。 |
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