第一章 |
5.パイプと執筆生活 |
「執筆生活のススメ」 |
これから幾つか、執筆生活について紹介して行く事になるのだが、まず最初に執筆生活をお勧めする理由から書いて行こう、それが下記の三つだ。 ① 執筆が事の他「時間を潰す」のに適している事。 |
中々魅力的な(貧乏人にとって・・・・・・)理由が並んだ訳だが、ただしその代償として執筆生活は、入りやすく物にはなりにくい、ほぼ100%趣味で終わる覚悟は必要だ。 |
とは言え、私の本業はしがないサラリーマンであり、専業の文筆家と言う訳ではない。 |
そんな事情なので、パイプ物語を連載したり書籍を出版したりする為に、インターネットから文筆の為の情報を集め、見よう見まねで執筆生活を送っている。 すでに著作権の消失した名作を集めた「青空文庫」や、無料で作品を発表できて、無料で様々な作品が読める「小説家になろう」サイトに、小説を書くためのノウハウが紹介されているサイトなど、随分とお世話になった。 そんな経験を踏まえ、執筆にとって最も大切な事を紹介しよう。 小説を執筆する為のハウ・ツーはそれこそ山ほどある。 まずは物語のアウトラインの組立。 次に世界観やキャラクターを、シッカリと設定する事。 執筆技術的には、一人称視点で書くのか、三人称視点を交えるのかなど。 そんな中でも度々登場する、とある心得がある。 それが「毎日欠かさず執筆時間を確保する事」である。 特に才能があるとか無いとかに関わらず、誰もが実行可能な心得ではあるが、これが執筆を続けるのに最も効果が高いと個人的に思っている。 ただしこんな単純で簡単な事ながら、毎日欠かさず実行する事はそれなりに「我慢とやる気」が必要となる。 継続は力なりの諺通り、創作活動は自分との戦いである。 その中で最も初歩にして効果が高いのが、執筆時間の確保である。 名前は失念したが昔の文豪に、執筆時は必ず正座し、机をはさんで向かいには妻と娘を座らせる、これを日課にしていた者がいたそうだ。 これなど一見、古き時代の厳格な父親像にも見える。 しかし、本当のところは違っていたのではないかと思っている。 以下は私の勝手な憶測になるが、自分を律しなければならない執筆作業において、自分自身に負ける事が無いよう、がんじがらめに己を縛る、その環境づくりに家族の協力を仰いだのではないかと思う。 簡単に言い直すと、自分の弱さをカバーできる環境を、家族の協力で整えたと言う事か。 しかしこの方法は、余程家族の理解がなければ出来ない所行ではある。 生活の糧を稼がなければならない職業作家ならいざ知らず、趣味として文化生活を送る目的の我々にとって、この様な窮屈な方法はストレス以外の何者でもない。 しかし安心してほしい。 このような執筆時間を確保する為の努力、パイプスモーカーやシガースモーカーは縁無き衆生である。 何故なら、もとからしてパイプにしろ葉巻にしろ満足な喫煙をしようと思えば、少なくとも一時間前後の時間を確保しなければならないからだ。 |
一日の中で一時間を確保する、これが執筆目的であった場合、中々骨が折れる作業である。 ゆったりと紫煙を漂わせながら執筆をする。 |
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